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樹木調査隊

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No.6

ふたをしても無駄

  上の木はヒノキだったと思われますが、ばっさり幹を切られ枯れてしまいました。雨がかかって腐らないようにとよくトタン等でふたをしているのをみかけます。しかし、雨でぬれるから腐るわけではありません。切ったから、枯れて腐ったのです。このような切り方は木にとって残酷きわまりない方法です。こんな風に切るぐらいなら根元から切ればいいのに・・・罪悪感がふたをさせるのか、ふたをすれば何をしても大丈夫だと思っているのか・・・
このように切られて、ふたをすることで腐らなかった木をみたことありますか? そんな木を私は見たことがありません。ふたの下が枯れ下がっていたり、枯死していたりするものばかりです。もうこんな切り方はやめましょう。傷めつけられて、ふたをされている木を見るとつらいのです。
会報No.17より
運命の明暗
 

  手前に2本、幹を同じように切られた木があります。右の木(トチノキ)は葉が出ましたが、左の木(カツラ)は枯れてしまいました。たぶん同じ時期に切られたと思うのですが、左の木の横には針葉樹があり、少し日照条件が悪かったのかもしれません。右のトチノキの方は日当たりが少し良かったので、エネルギーの蓄積量も多く、このような危機に生き残ったのかもしれません。もちろん樹種も違うし、樹齢も違うかもしれませんが、これまでの日照条件の違いがこの2本の運命を変えたのではないかと思います。というのは、休眠芽を維持するにもエネルギーがいるからです。このように切られて、エネルギーの蓄積が少ない日陰の木の方が枯れているのをよく見かけます。
そもそもこの切り方はかなり危険な切り方です。右の木は生き残ったものの、大きな傷を抱えて生きなければなりません。切った人はそこまで考えず切ったようですが、彼らの運命は大きく変ってしまいました。
会報No.18より
多ければよいわけではない
 

 
この木々の根元には、筒状の土壌改良資材が埋めてあり、上にキャップがのせてあります。これは、根に酸素を供給するために開発されたもので、通気性の確保と根ぐされを防止する効果があります。しかし、ここは道路脇の狭い植え桝に62個も設置してありました。長さ約22mの間に大きなサクラが5本あり、その間に狭いピッチで埋設されていました。この木々は移植木ではないので、埋設工事により根を傷めた可能性があります。せっかくの土壌改良資材も根を傷つけてしまったためか、樹勢は回復していません。多ければよいというわけでなく、根の状態をみて、設置する位置や数を決定する必要があると思います。
会報No.19より
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