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樹木調査隊

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No.5

厚化粧はやめましょう-Leave me alone

  この木はイチョウです。幹の空洞にモルタルを詰められています。こういった手当てを外科手術と呼び数年前はやりました。しかし現在ではその効果はないとされています。それどころかモルタルを詰める前に穴の中を削るので、樹木が腐朽を広げないために作る壁を傷つけてしまい、よりいっそう樹勢を損ねてしまう場合が多いようです。木に穴があるとかわいそうと感じる人が多いのですが、木は表面だけが生きていて古い年輪はどんどん死んでいきます。中空になっても周りが元気なら十分生きていけるのです。穴を詰めると強度が増すと思う方もいるかもしれませんが、木はたえず風で揺れています。そのときに穴に詰まっているモルタルは支えになることはできません。穴にいたずらをする人がいるという理由で、詰めている場合もあるそうですが、森の生物たちにとって大木の穴はとても重要なすみかです。最近木の穴がなくてタカなどのすみかが不足しているそうです。穴はあるがままにしておいたほうが木も木をとりまく生物たちにとってもよいようです。自然な素顔が一番です。
会報No.12より
よよよ倒れそう-I'm falling down-
 

  この木の根元をよく見てください。右の根が浮いています。過去に根鉢が持ち上がって幹が大きく傾き太根がういてしまいました。森の中はあまり風も強くないのですが、根が傷ついて風などの力に耐えられなかったのかもしれません。この木は倒れる危険性があります。広葉樹は傾いたら傾きの反対側の根を太らせてバランスをとろうとします。しかしその重要な根が切れてしまったのですから、支える綱がなくなってしまった状態です。この状態を根返りといいます。
この樹は、たのみの綱がなくなってもあきらめず生きようとするでしょう。たとえ倒れてしまってもできるかぎりの努力をするでしょう。そんな木の姿は「こんな世の中」に住む人間たちに勇気を与えてくれるような気がします。
会報No.14より
草刈樹被害木
 

  この木は根元を草刈り機で切られてしまい、その後風で揺り動かされて裂けてしまいました。木が揺れるたびに裂け目は深くなってしまいます。この木はこれ以上裂けないように急いで癒合しようとしています。この林にはこんな木が何本かあり、中には折れて倒れているものもありました。草刈機があたった小さな傷が原因で木が倒伏してしまうこともあるのです。このうような若い木にとって根元の横傷は大変な事態へ発展するんだなと思いました。草刈り機は便利ですが、大事な木を傷つけないように気をつけたいですね。
会報No.16より
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